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心に残る名文

第29回 いろは和歌【か】 藤原家経「風越の」『詞花和歌集』より

2022-04-05
いろは和歌シリーズ、今回は「か」で始まる一首を紹介します。

信濃しなのかみにて下りけるに、風越かざこしの峰にて  藤原ふじはらの家経いへつね朝臣
風越の峰のうへにてみる時は雲はふもとのものにぞありける (岩波書店「詞花和歌集」)

風越山の峰の上で見るときには、雲は山の麓のものだったのですね。

風越は歌枕(和歌の題材となる名所旧跡)で、現在の長野県にある風越山のこと。
詞書にあるように、作者である藤原家経(992年―1058年)が信濃の守として任地に赴いた際の歌です。

現在の風越山は、標高1535メートル。「峰」は山頂やその付近のことをいいます。
普段空にあるものとして見ていた雲が麓にあるものとして見えた、という気づきは、その場に身を、または心を置いたときにこそ得られるものでしょう。
福井
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